老いぼれエンジニアには隠す爪がない

この時代に老いぼれを見たら、「生き残り」と思え…!

大企業で働くにも起業するにも必要なもの

大企業で20年以上も働いてきたわけですが、当然起業という考えが頭をよぎることは何度となくありました。実際ににわかトレーダーのようなことをして起業しようと企てたこともあります(失敗に終わりましたが)。

大企業で働くにも起業するにも必要なものがあります。仕事の能力は当然として、何が必要かというと人脈です。あーありきたりですねぇー。でも事実なので仕方がありません。

人間は社会的動物であるってどこかで習ったと思いますが、人とのつながりのなかでしか生きられません。まれに、卓越した技術や能力をもち一人ででも生きていけそうな人もいますが、たとえば作家とかでもそうやって作った作品を通して読者とつながっているわけで、孤高ではありません。

何らかの人とのつながりなくして人は生きていけません。これは、おカネを稼ぐとかそういう以前の問題です。

リアルで(隣に座っている)人とのコミュニケーションが最近減りました。代わりに何が増えたでしょうか?そう、スマホでのコミュニケーションです。

人は本質的にコミュニケーションが好きなんです。今から死のうという人が「今から死にます」ってブログ記事をアップしたりします。コミュニケーションせずにはいられない。死んだら関係ないのに。

なので、人生を生きるということの本質は「他人とどうかかわるか」これがすべてと言い切ってかまいません。

ここらあたりまでならちきりんさんでも否定はしないでしょう。ただ、「大企業内で知り合える人なんてつまらない」「社外人脈を積極的に築いた方がいい」という風な結論に、私の場合はなりません。

その方がエキセントリックで面白いってことは分かっています。でもこのブログは別にPVを稼いで儲けるために書いているわけではないので、ホントのことを書いています。

大阪の弱小IT会社に転職面接に行った時の話です。「この業界に来るのは構わんけど、社内人脈をできるだけ作ってから来た方が良い」と言われました。

ま、外資系コンサルティングファームで働いていた人からしたらつまんないコネの世界といわれるのかもしれませんが、20年以上サラリーマンをしていて思うのは「大企業でも面白い人は面白い」「企業家でもつまらない人はつまらない」ということです。

私は、ワクワクさせてくれる人が好きです。ちょうどその辺のApple信者がスティーブ・ジョブズに抱いているような感情を抱かせてくれる人が好きなんですね。

特に、転職をしようとして何人か会ったキャリアコンサルタントとか名乗る輩、もう二度と会いたくないですね。

そして、以下に起業しようとも今すでにあるコミュニケーションネットワークをガラッと変えられるわけではないです。

サンノゼに転職でもすればほぼまっさらになるように思いますが、facebookの足跡や何やら、やはり過去にどれだけの業績があったか(=過去にどんな人たちとどんなことをしてきたか)を見に来る人は必ずいます。これは、生まれ変わりでもしない限り決して避けられないことです。

ベンチャーや外資系に勤めるというのは、「変わりたい」「今までのコミュニケーションネットワークからガラリと抜け出したい」という気持ちの表れだと思います。それ自体悪いことじゃないですが、それだけで変われるほど人間は単純じゃありません。

今までの人間関係をないがしろにするような人は、いずれどこかで行き詰ります。
問題は、大企業やらベンチャーやら企業やらといったことではなく、もっとシンプルな、人対人の話に還元されるように、最近では思っています。