老いぼれエンジニアには隠す爪がない

この時代に老いぼれを見たら、「生き残り」と思え…!

金持ちは金を使わなかったことを後悔するか?

もっと金を使っておけばよかった
http://anond.hatelabo.jp/20131120145308

というはてな匿名ダイアリー(通称「増田」)が話題です。
40半ば、独身にして1億貯めたけど金の使い方がわからないという話ですね。
うちの奥さんが似たようなキャラなんで(金の使い方を知らないのでひとりでにお金がたまる)なんとなく共感はできるのですが、私自身は浪費家ですのであまり貯金もなく、年齢はこの増田さんと同じくらいですが奥様からは「最低3000万くらいはなかったらアカンやろ」と駄目出しされています。

確かに数年前に婚活していて、貯金が数100万しかないというのは少し恥ずかしくあまり公にしていませんでした(にわか貯金で1000万を目指していたが未達成)。

なので私自身は「もっと使わなかったらよかった〜」という後悔はしたことがあっても「もっと使っておけばよかった〜」という後悔はあまりしたことがありませんでした。

でも、40を超えて無駄金のようにも思ったけど、今にして思えばなんてこたーなかったよなと、過去の散財を肯定的にとらえることができるようにもなってきました。20歳の自分は一生に一度しかありません。40歳になって同じ経験をしても同じように感じるとは限りません。

ま、金のない人にしてみれば「何の自慢話だよ」ってやっかんだりしたくなる気持ちもわからないではないですが、この増田さんの書いていることはある程度真実だと思います。

昔、ロックフェラーという大金持ちがいて、そして日本に中村天風という哲学家・ヨガ行者がいたのですが、二人は友達でした。ロックフェラーさんが日本に来た時に中村天風さんの話を聞いて、「極東の島国にこんな男がいたとは!」とたいそう感心して惚れ込んだという話です。

で、中村天風という人は全く心配しない人なんですね。何の不安もない人。いや、修行でそういう境涯に達したそうなんですけどね。で、ロックフェラーと言えば超大金持ちで何の不安もなさそうに見えるから聞いてみた。「お前さん、何も不安なんてないだろう?」。

ロックフェラーが答えて曰く。「不安だらけだ」。一番の心配は「自分がどれくらいお金を持っているかがわからないことだ」。どうだっ!ホントの金持ちは不安もケタが違うでしょう。

そんなことも知っているので、増田さんの後悔というか心配もあながち嘘ではないと思います。

この問題の本質は、人の幸福というのは金の多寡じゃないということなんですよね。そういうことを考えさせられた話でした。