老いぼれエンジニアには隠す爪がない

この時代に老いぼれを見たら、「生き残り」と思え…!

SIerはGoogleを産み出せるのだろうか?

チョイ古い記事ですが。

コーディング技術にこだわり過ぎるとITエンジニアの地位は向上しない - プロマネブログ

キモはここでしょう。

技術があることが価値ではないんです。お客を喜ばせることが価値なんです。 

 一見、「うん、そうだよね!」といってしまいそうです。

しかし、上記は間違いです。厳密には、上記が正しい場面もありますが、正しくない場面のほうが最近では増えてきています。SIerの中にいる人はこの誤謬にはまりやすいでしょう。

たとえば、Google、Apple、Amazon、Twitter、Evernote、Facebookこういった会社のサービスはユーザーが「ほしい!」といって作ったものでしょうか?

私の想像では、何かえもいえぬ「こういうものを作りたい!」という情念があり、それを作って世に問うた結果、大きな支持を得たというのが正しい見方です。

 

私が前の会社(某大手家電メーカー)に入社したときに、某副社長がこんなことを言っていました。「いまどき、欲しいものなんて大抵すでにあるんだから、ユーザーに『何か欲しいものありまっか?』って御用聞きに行ったって、何も聞き出せやしないよ」。この言葉には正直感銘を受けました。自分たちが世に受け入れられるものを企画し生み出していかなければ、世の中はよくなっていかないんだ!という使命感に燃えました。

 

それを実際に実現したのがその家電メーカーではなくGoogleやAmazon、Appleであったことは皮肉な事実です。私の前勤めていた会社は経産省から「なぜiPhoneはおたくの会社が先に出せなかったんだ!?」と皮肉られたそうですが(似たようなの先にたくさん出してましたからねぇ)。

 

ニーズは潜在しているんです。

「これこれこういう風に作って」に対して「はいこのとおり」ってやってそれでよかった時代はもう終わってるんです。実際には「言ったのとぜんぜん違う!」ってなるわけです。お客さんも自分のニーズがわかっていないからです。だから、100年くらいたってGoogleをみて「ああ、こういうなのがほしかったんだよな」ってなる。

 

まあ、何年も「これこれこういう風に作って」に対して「はいこのとおり」で十分な世界で生きてこれた人にとっては、戯言のように感じるかもしれませんが。