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だいぶつのブログ

いまさらなことをいまさらに語ります

医師のリスクに今何が起こっているのか

まだ生まれてなかった方、幼かった方も多いと思うので知らない人も多いと思いますが、大昔、天気予報に「降水確率」などというものはありませんでした。

あるときから降水確率というものが導入されました。気象予報士ではありませんので、詳しいいきさつは知りません。天気予報のお姉さんが「明日の降水確率は50%です」とか言います。これだと雨が降るのか降らないのかよくわからないので、ハッキリ言ってもらった方が助かるんですが、なんでかしらないですがこういう風に言うことになったのです(生まれてからずっとそうだった方はゴメンナサイ)。

今まで聞いた説明の中で一番腑に落ちたのは

「降水確率30%というのは、10回出かければ3回は雨に降られるだろうということです」という説明でした。わかりやすいですね。

邪推かもしれませんが、理由のひとつには「責任回避」ということがあるのだろうと思います。たとえば「晴れ」と予報して雨が降ったとき、「気象庁を信じて傘を持って行かなかったのに!」と怒られるのはイヤですよね。降水確率10%といっておけば「10%は雨が降ると言ったじゃないか!」と申し開くことができます。

いやいや(天気予報だけに)天晴れ、気象庁。

 

というのが話のオチでは当然なくて、医師のリスクの話です。

最近、EBM(証拠に基づく医療)というのが流行です。前の記事のコメントにも、EBMについて、医師の主観とか、厚労相のような権威者の意見とか関係なく、客観的な証拠に基づいてやるんだから、安全だし、代替医療とも競合しないんだよね的なコメントがありました。このコメントには私も大変シンパシーを覚えました。なぜなら、自分でもそう思っていたからです。

しかし、実際はどうも少し違います。

ここで言う「証拠」というのは、治療例としてちゃんと査読を経て学会などで発表されたものの事を指します(すべてでは無いようですが、簡単に言うとこうなります)。学会といえば思い出す人も多いでしょう、STAP細胞話です。STAP細胞の真偽はともかくとして、われわれ一般人は以下の事実を学びました。

  • 論文の掲載は基本的には性善説に基づいている
  • このため、査読を経て権威ある科学誌に掲載された論文でも捏造とかが普通にある

ってことでしたよね。

査読、サドクと自慢げに吹聴していたちょちょんまげ氏に意見を請いたいところですが、まあそれはおいておいて、信憑性が怪しい論文も多々含まれるということです。

で、NATROM氏がホメオパシー批判でよく持ち出していた「メタアナリシス解析」とやらも、結局のところ上記の「サドクされたちゃんとしている(はずの)論文」をたくさん調べて、結果の精度を高めるというだけの話です。

論文そのものの信憑性が揺らいでいるのに、それを「証拠」し、それに基づいて確率をはじいた治療法が「EBM」つまり「正しい医療」だというわけです。

それでいいのかいな、と誰でも思うと思います。

 

もうひとつの問題として、これって医師のリスク回避なんですよね。

 

「この薬を飲んだ場合、過去の治療例から快癒率は67%です」

 

こういわれたとき、病人は「治らない率が33%もあるのね・・・!」と思います。

何事もネガティブに捉えるから病人なんですよ。風邪で死にそうになっているときに威勢のいいことをいえますか?

病気が治らなくても、100%とは言っていないと医師は申し開きができてリスク回避ができる。しかしその裏で、弱った患者に「治らないリスク」を突きつけ、精神的なダメージを与えているのですよ。

こういうとき、

 

「何も考えずこの薬を飲みなさい。私を信じなさい」

 

と言ってくれる医師のほうが、患者が治る率はたけーんじゃね?

ま、医師のリスク会費を考えるとほめられた方法じゃーないでしょうけどね。

 

ほんじゃらねー!