老いぼれエンジニアには隠す爪がない

この時代に老いぼれを見たら、「生き残り」と思え…!

日本の優秀なITエンジニアは元請けSIerに集う?

拙記事

paiza開発日誌とプロマネのオッサンのすれ違いでモヤモヤ - だいぶつのブログ

についたブクマコメントが泣ける。

「実力のあるITエンジニアが二次請け、三次請けで安月給に甘んじなければならない」・・そんなことないと思う。二次請け三次請けで実力のあるITエンジニアに出会ったことなんてない。実力があれば抜け出られるはず。2014/07/13Add Star

二次請け、三次請けのITエンジニアが無能と思っている人に言いたい。その人たちは、無能ではなく無能なフリをしているだけかもしれない。私もだが、「給料以上の働きはしない」のがモットーだ。

何億の価値があるかわからない数千万件の個人情報。これを不注意でもらしてしまったとしよう。その人の年収は300万円だとする。それを俺は責められないと思う。

銀行で考えたらすぐわかる。年収300万円の二次請けの派遣社員に1億円の現金を任せたりは決してしない。

2000万円の給料を貰っていればいろいろセキュリティを考えて実装するだろう。しかし300万円の給料でそこまでする義理はあるのか?明らかに管理者側の問題だろう。たくさん給料を貰っている管理職やプロマネが責任をもてばいい話だ。

2000万円の仕事をしてもらいたければ2000万円先に給料を与えることだ。300万円の給料で2000万円の働きを期待し、できなかったからといって責めるのはおかしい。

そして、実力のあるITエンジニアは決して元請けのSIerを目指したりはしない。それより抜け出て行ってしまう。海外に!。最近の傾向としては、若いITエンジニアはあまり儲かる仕事とは思っていない。なので、給料を上げることに大してそれほどこだわりが無い。

この前ISIT(九州先端科学技術研究所)のセミナーを聴きに行ったら、大学院生でベトナムでオフショア開発してるって人が「最近ではこれが普通です」とのたまってたのでひっくり返った。

たいして儲からないと思うんだけど、日本の閉塞的なITマーケットより夢があって面白いのだろうと勝手に納得している。日本は出る杭は打たれる社会だからねぇ。某ちきりん女史じゃないけど、こういう若者は応援したい。

SIerに就職して安月給でこき使われることを思えば、やはりあまり儲からないASEAN諸国でオフショア開発したほうが将来的にはメリットがあると思う(最大のメリットは、仕事のベース言語がどうしても英語一択になってしまうところだろう)。

ちょっと前(Googleができたころ)、サンノゼでも日本人ITエンジニアが不足していたといわれている(今でも?かは知らない)。現地にはプログラムを書ける人はごまんといる。だけど、日本語ができてプログラムができる人はそうはいなかった。だから、価値があったと聞いたことがある。

ベトナムとかインドのオフショア開発拠点でも同じことが今起こっているのだと思う。日本はいまだに巨大なソフトウェア消費国(残念ながらソフトウェア輸出国ではない)なので、日本語ITエンジニアは貴重な存在のはずだ。

現地人も日本語勉強しているだろうけど、どうしてもあやしい日本語になってしまう。

だけど、自分は年寄りなのでこんな生き方はできない。扶養家族もいるし。生まれた国日本で、まったりプログラム作ってそれでも普通に家族を食わせていけるようにしたい。そのためには、もうしばらくの時を待ちシステムが整備されることを期待するしかないだろうと思っている。

最近、「人活」とか言われだして、看護師とかの資格を持っているのに看護師をしていない人を活用しようというような動きが始まりだしている。

言うまでもなく、看護師不足にもかかわらず看護師の資格保持者が多いという現状は、看護師という高度な専門性を持つ職業であるにもかかわらず、待遇面で冷遇されていることが原因である。

医師免許を持ちながら医師をしていない人と比率を比べれば面白いかもしれない(手抜きが身上のこのブログではそこまではしない)。

俺としてはITエンジニアに対しても同じような人材活用制度がそのうち始まらざるを得なくなるだろうと思っている。