老いぼれエンジニアには隠す爪がない

この時代に老いぼれを見たら、「生き残り」と思え…!

IPAは、過去に誤った教育をしていたことを謝罪・訂正すべき

IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

大昔、情報処理1種、2種とか言っていた資格を作ったのが、この団体の前身である。

以前の上司がここの「プロジェクトマネージャー」の資格(結構難関)を持っていたのだが、プログラムのひとつも作れない「なんちゃってプロマネ」だった。

最近ではCodeIQとかpaizaといったプログラム力判定サイトがあったりするが、当時はそんなものはなかったので、意外と資格がモノを言った時代があった。

この元上司もプロマネの資格を取ったおかげで(システム開発が分からない)上司からの受けが大変よくなったと大喜びしていた。しかし、彼のシステム開発力が1mmでも上がったわけではない。

思えば、情報1種・2種にしても(俺は両方持っていないが)、勉強すればプログラムが出来る・出来ないは別として誰でも取れると思う。ただ、大昔(コンピューターを仕事にしたいと言うと怪訝な顔をして「もっとまともな仕事にしろ」と説教された時代)はこんな変わった資格を取るということ自体がモチベーションとみなされ、素養があると判断されたと思う。

そこからしばらくたったちょっと昔(10年位前)、資格は上記のような「自分という人材の価値をアピールするための道具」に成り下がってしまい、プログラムが出来る・出来ないの判定に使われなくなってしまった。

で、まあそれは業界の総合認識なので、上の元上司がSI業者に「プロマネで働かせてくれ」といっても経験がないのだから一蹴されるのは分かりきっているのでいいのだが、困るのはこの元上司はこの顛末からも分かるとおり、立ち回りがたいへん上手で今割と高い地位にいる。

で、彼が言うのである。「SEはプログラムの設計図(要件定義書)を作成し、PGは設計図どおりにコードを打ち込むだけの、まあいわばキーパンチャーのようなものだよ」。「ちなみに私はPM。システム全体のとりまとめをする、いわば司令官だね。はっはっは!」

ま、俺にしてみればけんか売ってるのかといいたくなるのだけど、これってIPAの教科書に書いてあったことをそのまま受け売りしているんだよね。

ということで、過去に誤った教育をしていたことをIPAは反省し、訂正して欲しいと思っている今日この頃である。