老いぼれエンジニアには隠す爪がない

この時代に老いぼれを見たら、「生き残り」と思え…!

ビジネスの基本は「安く買って高く売る」

先日、ビジネスは○○種類に分類される、というような記事を見た。

私は、この世にビジネスはひとつしかないと思っている。「安く買って高く売る」。これだけである。

たとえば、クリエイターと呼ばれる人は「無から何かを作り出している」かのように見える。しかし、クリエイターはそれまでの人生における経験を「買って」、それを「表現」として対価を得ているのだ。

人気があるライフハック系の記事などまさにそうだ。新発売された商品のレビューをする。それに対してアクセスが集まり、広告料(対価)が支払われる。

無償モニターになれるような人ならタダで仕入れられているようにも見えるが、モニター使用する時間はコストだし(自分の時間を「払って」モニターしている)、その地位を得るまでに相応のコストを費やしているわけで、その地位も「買っている」のである。

製造業も、ゼロから商品を作り出しているわけではなく、いろいろな協力会社にパーツを作ってもらって(それを買って)組み立てて高く売っている。自社工場を持たないファブレス製造業というのが最近流行っているが、ゼロから作り出す工場ばっかりであればファブレス製造業など流行る道理がない。

ちなみに、Appleは世界最大のファブレス製造業である。言ってしまえば、商品を右から左へ流して儲けている商社とそうは変わらない。

 

私個人は製造業でずっと働いていたため、なんとなくコンサルティングファームや商社というものを下に見ていたのだが、結局製造業もつまるところ知識集約産業と化し、ファブレス製造業と化す。そういう意味では「安く売って高く売る」というビジネスの基本を踏襲していると言うか、踏襲せざるを得ないのだろう。

 

とまあ、善良な中年なら当然知っていそうなことについて、最近ようやく見えてきたのが現状である。だって、学校ではお金の稼ぎ方なんて教えてくれないんだもの!

ちなみに、私のおじいちゃん(産まれた時には亡くなっていて、会ったことはない)は戦中、梅田で雑貨屋をやっていたらしい。中国から仕入れた商品を売ったりして、割と儲かっていたそうだ(我が家には、おじいちゃんが中国の商人と並んだ古い写真があった)。おじいちゃん(次男か三男?)の本家は、行ったことがないが京都にあり、呉服屋をしているそうだ(今もあるかは知らない)。

商家の血筋、らしい。

それが覚醒すればいいのだが・・・。