老いぼれエンジニアには隠す爪がない

この時代に老いぼれを見たら、「生き残り」と思え…!

ブルーワーカーとホワイトカラー

以下の記事にインスパイアされて記事を書く。

採用活動をしていて思ったこと - 同人日記

最初に断っておくけど俺は某製造業でホワイトカラー歴20年。今は業種は変わったけど相変わらずお気楽ホワイトカラー。ってか肉体労働無理だし、肉体労働しなきゃ死ぬってなったら死ぬしかないはかない身分。なので、いざとなったら肉体労働できるって人がとてもうらやましい。

就職もいまより厳しい時期じゃなく、大手製造業にエスカレーター式で就職できたのも美味しかった。

ただし、入社後4ヶ月間工場研修(と言う名の工場応援)があったので、ラインで働くと言うのはどういうことかというのはある程度知っているつもり。大学のアルバイトでも、まあ3流私大なので家庭教師とか塾講師なんて高等なバイトはなくて、工場で働いたこともある。ライン労働期間中に、障害者枠で雇用された強度の難聴の男の子と友達になり、たまに筆談したりもしていた。

ブルーカラーとホワイトカラーは、圧倒的にブルーカラーのほうがコミット感が強い。最近流行の自己肯定感みたいなもの?「仕事した!」って感じ。まあこの感じ方には個人差があるようなので、もしかしたらホワイトカラーで世の中を変えるような仕事をしないとコミット感がないって人もいるかも知らんけど、俺はどっちかって言うと「何か人の役に立つものを造りたい」って人なので、ホワイトカラーでは満足感は薄い。

まあもちろんいくつか画期的なアイデアを商品化したり、特許を書いたりしたこともあるけど、やっぱり造ってるのは「工場の人」なわけ。ま、俺の前の会社に限った話なのかも知れんけど、「現場第一主義」なんで工場がエラい、と育てられた。俺もそれを疑問には感じなかった。工場はエラい。何かあったら工場に走れ。俺の部門は「スタッフ部門(間接部門)」。工場に、経費で食わせてもらっている。商品企画だけでは金は稼げないのだ。

なんちゅーかもどかしいんですよな。実際には何も作っていないんじゃないかと感じるこの虚無感が。それに引き換え、現場の仕事は満足感や達成感があると思う。

ただ、人間向き不向きがある。俺は極度の不器用さから、職人的な仕事は無理だし、上述した4ヶ月のライン労働ですら支障をきたした。工場でうまく働ける気はしない。俺は、自分より不器用と言う人間にはほとんど会ったことがない。字もへたくそだ。字がへたくそだからこそ、パソコンができ、ワープロソフトができてからは、率先して使っている(前の会社で、初めてワープロソフトで仕様書を書いたのはたぶん俺だ)。

だからホワイトカラーでしか生きられないと思っている。でも、気持ちはブルーカラーよりだ。左官やとび職には憧れすら感じる。自分には到底なれない仕事だからだ。だからIT技術者にいまなろうとしているのかもしれない(ただし残業なしで)。

 

まあね、今の会社でも人材集めようとしているけどとにかく優秀な工場労働者は集まらない。事務の募集かけたら山ほど集まるんだけど。だったら工場労働者の給料もっと上げたらいいじゃねぇかよと思うんだけど、経営者にはそこまで細かい人材の質を見分けることはできない。いまの時代、ホント人事って大事な職業なんだよ。

なんで、元記事のような大局観を持って人事の仕事をしている人がいるって言うのは、いいことなんだよ。悪い会社なら、「正社員」で雇っても、すぐクビにするから。前から言ってるじゃないか。真の悪は姿を現さないと。